今回はこだわりの住まいづくりを実現するため、長く快適に住める家を建てるために知っておきたいこと、日本の家は長く住めないと言われている理由について解説します!
注文住宅を検討中の方はもちろん、今はまだ具体的には考えていないという方にも、今後家づくりをする上で役立つ情報です♪
(※1) 国土交通省 我が国の住宅ストックをめぐる状況について(補足資料) 参考資料4 https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001323215.pdf(参照 2024-09-03)
よく、日本の家は海外の家に比べて長く住めないといわれているのを聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
実際、日本の壊された住宅の平均築後年数はアメリカやイギリスと比べて半分以下、約30年ほどです(図1)。
諸外国に比べ平均築後年数が短いのは、さまざまな理由が考えられます。
例えば...
日本の壊された住宅の平均築後年数が短い理由①は「戦後の住宅不足」です。
戦災により多くの家が失われました。加えて戦後から高度経済成長期は、労働者が大都市圏へ集中する人口集中も発生し、日本の住宅不足は深刻な状態にありました。
そんな中で建てられる家は、質よりも量を優先せざるを得ず、現代では構造、耐震性や木材に問題があったり、長期的な視点でのライフスタイルの変化が考慮がされにくかったりしたことも、日本の壊された住宅の平均築後年数が短い理由のひとつといえると思います。
終戦直後420万戸の住宅の絶対的不足に応急的に対応するため「質より量」だった住宅不足の解消法ですが、
昭和51年の住宅建設五箇年計画(第三期)時点で、 昭和60年を目途にすべての国民が最低居住水準を確保、昭和55年までに水準以下居住のおおむね1/2を解消する目標を掲げるなど、
それまで優先されていた「量」から住宅の「質」を向上させるものに変遷していきます(図2)。
(※2) 国土交通省 住宅建設計画法及び住宅建設五箇年計画のレビュー 資料7 https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/singi/syakaishihon/bunkakai/4seidobukai/4seido4-7.pdf(参照 2024-09-03)
日本の壊された住宅の平均築後年数が短い理由②は「日本の気候」です。
日本は四季があり、東アジアに位置していることで高温多湿な環境です。
日本で多くの木造住宅が建てられるのは、木と高温多湿な環境の相性が良く「通気性」に優れているからです。
しかし、気候の激しい変動や湿気に対して、断熱材や外壁の対策がしっかりとられていない木造住宅だと内部結露が発生し、住宅の寿命を縮めてしまいます。
これも、日本の壊された住宅の平均築後年数が短い理由のひとつといえると思います。
さらに、日本は地震が多い国でもあります。 内部結露からカビやシロアリ被害によって耐震性能を十分に発揮できなくなり、地震被害が大きくなってしまう可能性もあります。
断熱材やシロアリ対策を講じた適切な家づくりが、日本で長く快適に住める家を建てるためには必要です。
日本の壊された住宅の平均築後年数が短い理由③は「中古住宅市場」です。
日本では住宅を購入する際、中古住宅を選択する人の割合が少ないです。
理由に「新築の方が気持ちが良い」「新築の方が思いのままになる」などが上位にありますが、「新築物件よりも問題が多そう」「心理的に中古物件への抵抗感がある」「後から欠陥が見つかると困る」など、中古住宅の性能や品質に対する不安も大きいです(図3)。
(※3) 国土交通省住宅局 平成25年3月 第1回 中古住宅の流通促進・活用に関する研究会 資料3(事務局説明資料) https://www.mlit.go.jp/common/000990586.pdf(参照 2024-09-03)
日本では、家は壊れたら建て直すものという新築志向や、理由①でご紹介した戦後の住宅不足で「質より量」が優先されていた時期があったことなど、どこか中古住宅に対してネガティブなイメージを持った人が多い傾向にあります。
これも、日本の壊された住宅の平均築後年数が短い理由のひとつといえると思います。
「中古」というワードを見るとネガティブに感じてしまう方も多いかも知れませんが、壊された住宅の平均築後年数が日本の倍以上もある海外では、新築よりも中古住宅を購入し、自分の好みにリフォームする方が主流です。
新築志向が強い日本ですが、これからは「長く快適に住める家」が重要です。
新築であっても、中古であっても住宅を長持ちさせる工夫を施すことが、資産としての価値を上げるだけでなく、環境負荷を低減させることに繋がります。
中古住宅では不安が大きいという意見もありますが、中古住宅購入には新築の注文住宅にはないメリットもあり、新築のように耐震等級3やZEH水準の高断熱性能の住まいにリノベーションすることも可能です。
中古住宅リノベのメリットとヒラヤマホームが叶える家づくりについて詳しくはコチラから >
国は、中古住宅流通を促す市場の整備として、中古住宅の品質確保や(インスペクション(専門的な検査による住宅診断のこと)・住宅性能評価・住宅履歴情報)売買のトラブル解決、情報提供の充実、
また、多くの人が中古住宅の品質に抱いている疑問や不安を解決するために、リフォーム市場の環境整備として、リフォームの情報提供や工事のトラブルにおける解決の仕組み作りをしています。
さらに、既存住宅や中古住宅の購入とリノベーション、リフォームなどを行うことで様々な補助金制度を利用することもできます。
中古住宅市場は今大きく変化しており、今後も注目するべき新しい選択肢になるのではないでしょうか。
今回は長く快適に住める家を建てるために知っておきたいこととして、日本の家は長く住めないと言われている理由や、
近年注目されている新しい選択肢、中古住宅リノベーションについてもご紹介しました!
ヒラヤマホームは新築、中古リノベーションどちらも得意な工務店です。
新築、中古どちらも気になることはぜひ、一度ヒラヤマホームにご相談ください。
お客様のこだわりの住まいを、ぜひ私たちと叶えましょう!